皆さんからお寄せ頂いたご質問をその回答と共に以下にご紹介します。今後も新たなご質問が有りましたら随時追加して行きます。皆さんの参考にして頂ければ幸いです。
| 1 | （Question) 日本でケアホームに入居した場合、その入居費用も介護保険から支払われるのでしょうか。 |
| （Answer) ケアホームの入居費用、即ち家賃・光熱費・食費は、本人が介護サービスを必要としなくとも基本的に生活していく上で費用が掛かりますので、それらは介護保険の対象外と思われます。あくまで、本人への介護サービス費用のみが介護保険の対象となります。 |
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| 2 | （Question) 日本のケアホームは英国のケアホームと比べて費用や品質の点でどの様に違いますか。日本のケアホームは公立と民間の比率はどの様ですか。 |
| （Answer) 日本と英国のケアホームの費用を単純比較しますと、日本のケアホームの費用は英国の1/3か1/4かと思われます。その理由は日本には介護保険があり、介護サービスは其の人の年収に応じて実際の費用の1割・2割・3割自己負担で介護サービスを受けられます。一方、英国は原則介護費用は全額自己負担です。日本のケアホームは公立より民間の方が圧倒的に多いと思いますが、公立の特養 ‐ 特別老人養護施設等は費用が安いため人気が高く、入居に2年位待たされる場合も珍しくない様です。日本と英国のケアサービスの品質については、勿論日本でもケアホームでの虐待や殺人事件もありましたが、一般的にはケアマネージャー・スタッフの介護資格・訓練の有無・熟練度・仕事への忠誠心・誇り・衛生観念等の点からも間違いなく日本のケアサービスの品質の方が断然高いと思われます。 |
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| 3 | （Question) 英国のケアホームを選ぶのに何か参考情報は有りますか。 |
| （Answer) 英国（England) のケアホームを独立・中立の観点から評価・監視する機関としてCQC (Care Quality Commission)が2009年に新設されました。CQCはケアホームのみならず、病院・在宅介護・GP・歯医者・診療所・精神科医等のサービスの質の向上や入居者・患者の安全確保の為に強い調査・改善指導の権限が与えられています。このレポートを参考にされては如何でしょうか。インターネットサイトは https://www.cqc.org. uk です。 |
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| 4 | （Question) 老人ホームの入居一時金とは、例えば入居後直ぐに退去する事になったらどうなるのでしょうか。 |
| （Answer) 老人ホームは、その様な入居一時金が無料の所があったり、数十万円、数百万円、数千万円の所とか様々です。一般的に入居一時金の設定してある老人ホームはその分月額入居費が安く設定されて有ります。そして、その入居一時金を支払って入居後、退去時にどれだけ入居一時金が返金されるかについては、契約書に入居一時金の償却期間として定められています。即ち、償却期間は短いもので3年、長いもので10年で、例えば10年償却の場合は、1年以内で退去の場合は9割返却、2年以内で退去の場合は8割返却、3年以内で退去の場合は7割返却等、定められている筈ですので、契約時によく確かめられることをお勧めします。 |
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| 5 | （Question) 日本の介護保険制度は素晴らしいです。でも果たして長い間海外生活をして日本で税金を払っていなかった私が、この制度を帰国時から問題無く受けられるのでしょうか？厚かましいと言うか疑問です。 |
| （Answer) その様な大変謙虚なお考えは日本人ならではと思います。日本人は、例えそれまで海外生活がどれだけ長いとしても一旦日本に帰国すれば日本国民の一人として日本国憲法・法律に基づいて義務の遂行を求められ、権利は守られます。そして健康保険や介護保険は、日本に帰国して住民登録をすればその日からその被保険者となります。それまで過去何年健康保険料・介護保険料を支払ったかは全く考慮されません。そこに何ら遠慮は要らないのではと思います。英国でも正式に英国の住民であれば過去の納税実績に拘わらず無料でNHSで医療サービスを受けられるのと同じではと思います。参考までに日本には社会保障制度として、国民・厚生年金・失業保険・労災保険・健康保険・介護保険があり、国民・厚生年金と失業保険はそれらの保険料の納付実績に基づいて給付額は異なります。しかし、労災保険・健康保険・介護保険は保険料の納付実績は関係なく被保険者は平等にそのサービスを受けられます。とは言いながらも、もし納めるべき健康保険料・介護保険料を支払っていない場合は別扱いになります。 |
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| 6 | （Question) 私には日本に97歳になる母がいますが、介護保険のお世話にもならず、元気で自立した生活を送っています。その様に、介護保険料は支払っているものの、結局介護保険を利用する事無く死亡した場合は、支払った保険料が払い戻されると言う事は有りますか。 |
| （Answer) 日本の介護保険でも健康保険でも、利用しなかったからと言って、納付済みの保険料が払い戻しされると言う事は有りません。お住まいの自治体によっては100歳以上の長寿の方々には記念品が贈呈される事は有るかも知れません。日本のお母様が引続き健康で長生きされ、天寿を全うされる事を祈念します。 |
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| ７ | （Question) 我々の様に、長く海外で生活して、日本の介護保険料をこれまで支払っていない者でも、日本に帰国したら介護保険の対象になるのでしょうか。 |
| （Answer) はい、介護保険のみならず、健康保険も、日本に帰国して住民登録をすれば、その日から健康保険・介護保険の被保険者となり、一定の自己負担分（1割～3割）を支払って医療・介護サービスを受けられます。過去の保険料の納付実績を問われる事は有りません。日本に居住していたにも拘わらず、支払うべき健康・介護保険料の未納が有る場合は、話は別です。 |
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| 8 | （Question) 日本で経済的に困窮して介護施設への入居費や、介護保険での介護サービスの自己負担分の費用すら支払えない場合は、どうなるのでしょうか。 |
| （Answer) 日本は、憲法によって健康で文化的な最低限度の生活を営む権利が保障さられています。従いまして、本人に充分な資産・収入が無く、頼れる身内も居ない場合は、生活保護を申請出来ます。それが認められれば、お住まいの自治体・ご自身の状況によって金額は異なりますが、月額約12万円の生活保護費が支給され、そこから介護施設の入居費、介護保険での介護サービスの自己負担分を支払う事になります。 |